このサイトのTOPへ

第16回 夏の定番

夏といえばもうバーベキュー!。 そしてこれは男性が主役です。夏の煮炊きは大変ですし、こちらにはそうめん、冷麦など冷たい食事のメニューはありませんから、夕方庭で肉類をグリルで焼き(これは冷めても美味しいので)女性は付け合せのサラダ(ポテトサラダ、グリーンサラダ、フルーツサラダなど種類いろいろ)、それにペークドビーンズ、コーンブレッドなどを用意して夕食です。 アイステイーは忘れずに。

バーベキューは年々人気が盛り上がってきて、バーベキューグリルも様々な種類のものが売られていますし、肉をマリネするマリネ液もアジア風味、ポリネシア風味、メキシコ風味などスーパーにズラリと並んでいます。 南部では大きなバーベキューコンテストがいろいろな州で行われているようです。日本では焼肉がバーベキューと同じような位置にいるのではないかと思います。 バーベキューはなぜか男性が料理したほうが美味しいと誰でも申します。
 ではまた。

2001 6/27

第17回 厳かなパレード

いつも厳かな気持ちで見送るパレードがあります ヘッドライトをつけた車が何台も何台もパトカーに先導されてゆっくりとつらなってきます。そうしますと走っていた全ての車は路肩に車をよせて止まってそのパレードが通り過ぎるまで静かに見送ります。フューネラルホームでお葬式を終えた親族、友人、知人が各々の車に乗ってお墓に向かうパレードです。知らないひと全てがこのパレードを厳かに見送ります。

その間、そんなに時間はかかっていないのですがなんか時が止まってしまったような気持ちになります。そして最後のヘッドライトをつけた車が通りすぎると我に返って現実の世界に戻ります。わたしはこのパレードに出会うたびに私の知る亡くなった人を思います。パレードの中の人々の悲しみを思います。そう思うことが大切なことのように感じます。

2002 6/28

第18回 教会という所

私はクリスチャンではありません。でもここに長く住んでいここの人々と教会の関係をいいなあと思います。私の住む街にはなんでも教会が100近くあると聞いています。ゲストとしていくつかの教会を訪れたこともあります、キリスト教にもバプテイスト、カソリック、エピスカブル、グリークオーソドックス、ジュウイッシュ教会等様々な種類があり、また黒人だけの教会もあります。ただいずれの教会においても人々が持つ、神とのつながりから得る安らぎ、純粋な気持ちは同じものだと思います。

教会では子供が生まれると洗礼式があり、もちろん毎週水曜と日曜は礼拝があり、結婚式もあり、イースター、感謝祭、クリスマスのミサ、そしてお葬式と生活にかかわる様々な儀式(誕生から死を迎えるまで)が教会で行われます。 教会はここに集まる人がみんな同じ一人の人間として存在しお互い助け合い、励ましあい、悲しみあい、喜び合い、悩みあう場所です。 宗教としてキリスト教を思う時ちょっとふみとどまる思いがありますが、教会のような場があったならどんなにかいいだろうと思うことがよくあります。 ではまた。

2001 6/29

第19回 耳栓をご用意ください

夏の夜、我家の庭に出るときは耳栓が必要です。ドアを開けるや否や、飛び込んでくる虫の大音響! 訪れた人は一様に驚きます。我家では防虫剤をいっさい使用していないので(野鳥や小動物が来るため)たくさんの虫が住んでいるからです。他に鳴かない虫(みみず、ビートル、虫ではないがトカゲ類)もいると思うと、宇宙的数字の数となります。 でもこの虫の大合唱を聞くとなんかとても元気になります。

私は虫を見るのが好きで、虫の本をいつも持って庭に出ます。赤と黒のフワフワした毛でおおわれた大型のアリは、カウ キラー(牛殺し)という名だと分かりました。なんでも刺された痛さを表現すると「牛も死ぬよ」ということからきたそうです。 でもきれいなアリでした。アリはありでもファイアーアントは嫌われものです。 刺されるとやけ火箸をあてられたような痛みを感じます。このアリには参ります。
虫の話になったらとまるところがありません。 折をみてまた。

2001 6/30

第20回 リスの頭脳レベル

鳥の餌台にリスよけの装置がよくついています。どんなことをしてもリスは餌台から餌を食べることを考え出し、高い確率で成功しています。リスは利口な動物です。イギリスのBBCでそれを実験した番組がありましたが、それはそれは複雑な仕掛けをA地点からB地点まで組んで(B地点に餌を置く)リスをトライさせていましたが必ず到達していました。

木から木に移動する時もどの枝をどういけば目的地に到達するかをきちんと計算して移動しています。どのような頭脳の仕組みになっているのでしょうか。猫が木の根元で上を見ています。猫の目線はリスにいっています。 リスと猫の距離はかなり短かくリスは猫にちょっかいだして猫は結構頭にきているようなんですがリスはきちんと安全距離を保っていて決して猫につかまりません。このテーマで論文も書けるのではないかと思っています。
  ではまた。

2001 7/01

第21回 カッズー アンド ゴジラ

全く根拠も何もないのですが、私にはカッズー(KODZU)とゴジラ(こちらではゴズイラと聞こえる)がなぜか似ているように感じられます。 カッズーというのは蔓科の植物でなんでも日本から来たそうです。とにかくものすごい繁殖力で全てを覆ってしまう植物で恐れられています。最近どこかの高校生がこのカッズーを退治するためのファンガスを発見したというニュースが流れました。そしてゴジラですがアメリカではとても人気のあるキャラクターで現在でも昔の映画がよく流れます。両方ともパワーという点で日本を代表しているような気がするのです。でもカッズーはかなり迷惑がられているので、日本から来た植物というのを皆が気が付かなければいいなあと思うときがよくあります。後で調べてみますがこのカッズーは一体日本ではなんと呼ばれているのしょう。とにかくすごいパワーです。

日本からアメリカに来た植物で一番の人気は皆さん桜と思うでしょう。でも私は楓だと思います。ジャパニーズメープルはそのしとやかさと気品とでこちらの人を魅了しています。ジャパニーズメープルという言葉はなんか日本人として誇りさえ感じさせてくれます。 植物の話も尽きませんね。  ではまた。

2001 7/02

第22回 顔見知り

私の行くスーパーには必ず顔見知りがいます。いきつけのスーパーは3箇所あります。みんな黒人の男性でしかもみんな野菜売り場で働いています。メロンを選んでくれたり、奥から新しい野菜を持ってきてくれたりしてくれます。 みんな個性豊かな人たちで会うととても楽しいです。名前などお互いしりませんが、「Hey,   how are you today」と挨拶して、「今日はどんな調子?」、とか言い合います。 そして「じゃ、またね」といって別れます。

クリーニング屋さんのおねえさんも顔見知りです。 私が猫をたくさん飼っているのを知っていて彼女も最近2匹の猫を飼い始めたのでいろいろ質問してきます。郵便局にも2,3人の顔見知りがいます。もちろんサンドイッチ屋さんや、レストランにも顔見知りがいます。たとえ名前も知らず、素性をお互い知らなくても顔見知りがたくさん住む町にいるというのは実に心安らぐ思いがするものです。 ではまた。

2001 7/03

第23回 July 4th

今日は July4th、アメリカ独立記念日です。いろいろなお宅でアメリカの国旗を掲げます。我家では毎日掲げています。 この日は夕方花火が上がります。NYあたりですとかなり盛大に花火が打ち上げられます。この時期になると足利の花火をミシシッピ川に打ち上げてみたいものだと必ず思います。この街の人たちに本当の花火の美しさと凄さを見せてあげたいと思うのです。きっとすばらしい眺めだろうと思い浮かべてみたりします。

この日は夏休みでもあり大学生の子供達も帰郷し、また嫁ぎ先の娘も家族で実家に帰ってきたりします。そしてお昼にバーベキューを盛大にしてポテトサラダ、フルーツサラダ、とうもろこし、パイなどおなか一杯食べます。そしてブラックチェリーが彩りをそえます。おなか一杯になったらみんなでフットボールやバレーボールなどしたり、湖にセカンドハウスを持っている人たちは水上スキーやセーリング、釣りなどしてのんびり一日をすごすようです。とても家族的な休日です。 ではまた。

2001 7/04

第24回 夏のわた雪

夏の昼間外でなにかしているとわた雪が舞ってくるときがあります。本当に小さなわたのふわふわがまるで粉雪のように空中を漂っているのです。これはコットンツリーという木の花が終わり、その種がわたのような産毛に囲まれて飛んでいくのです。今日は本当にたくさんのわた雪が舞っていました。朝のお日様があがり、暑さもだんだんと強くなってきたころ、私は友達数人とテニスをしていたのですが、このわた雪がテニスコートいっぱいに飛び交っていて不思議な光景でした。

風で飛ばされコートの片隅にかたまっていたこの綿毛をさわってみたらとても軟らかく、糸に紡いで何かできるのではないだろうかと思いました。夏に見られるこのわた雪はなんとなく暑さを忘れさせてくれるような気がします。 アレルギー症のある方はもしかしたら寒気を感じるかもしれませんね。  ではまた。

2001 7/05

第25回 私の食べられない物

多分もっと他にもあるかと思いますが、ここにあってもどうしても食べられない物がいくつかあります。ピクルドエッグ(ゆで卵のピクルス)、豚の足の漬物、豚の皮の揚げチップ、オイスタースタッフィング(牡蠣をつかった七面鳥の詰め物)、ライスプデイング(ご飯を使ったカスタード)、今思いつくのはこのくらいです。

逆にこちらの人は日本人が好む甘い煮豆がだめらしいようです。豆と砂糖の組み合わせがだめらしいです。所変ればですね。そういう私はご飯と砂糖の組み合わせはどうもいけません。ご飯をパンに変えたブレッドプデイングは食べられるのですからここらへんが不思議ですね。理由はくちあたりなのでしょうか、それとも先入観でご飯と甘いカスタードは思っただけでだめなのでしょうか。 いずれにいたしましてもどうしても食べられません。こちらの人はたいていこのライスプデイングお好きです。似たような食べ物にタピオカプデイングもあります。これも私は苦手です。  ではまた。

2001 7/06

第26回 ウオールナット ヒルズ その1

ここはローカルのレストランですが、観光で来る人にはおそらく見つからないと思います。南部の美味しい家庭料理の数々を食べさせてくれるレストランで、ランチ時は11時半までに行かなかったらかなり待つことを覚悟しなくてはなりません。古い二階建ての個人宅でフロントにはポーチがありロッキングチェアーがいくつか並んでいて、順番を待つ人が椅子にゆらゆらすわっていることもあります。

中に入るとフォイエーをはさんで二つのダイニングルームが左右にあり、大きなラウンドテーブル(レージースーザン付き)がドーンと見えます。その周りにも小さなテーブルと椅子がいくつかセットされていますが、私はいつもラウンドテーブルに座ります。椅子は全部で12客くらい並んでいると思います。席につくと飲み物(アイステイーが主)がでてきてウェイトレスがつぎつぎとレージースーザンに食べ物を並べてゆきます。肉類が2種類、それに10種類くらいの野菜の惣菜が並び、レージースーザンを回しながら好きなものを自分の大皿にとりながら食事をします。人数が少ないとくるくる回してすぐ好きなものが取れますが、人が多くなると勝手にまわすことができないのでちょっと困るかもしれませんが、ここのペースはゆったりなので全く問題なくいっています。
  次回はそのメニューをお知らせします。

2001 7/07

第27回 ウオールナット ヒルズ その2

さて、ウェイトレス、ウェイターが次々と運んできます食べ物は・・・
肉類は、まずフライドチキン(南部のフライドチキンはそんじょそこらのフライドチキンとはちがいます)チキンに下味がついていてカラッと揚げてありすごく美味しいです。そしてキャットフィッシュかポークチョップ(骨付き豚のスライス)などです。

私のお目当ては付け合せの野菜の惣菜です。一番好きなのはコールスロー。これはどういうレシピなのでしょう。 マヨネーズは使っていないようですが実に美味しい。クリームコーン(とうもろこしを粒だけナイフでけずりクリーミーに煮たもの)、スイートポテトのグラッセ(これはデザートになります)、ブラックアイピー(大豆のような豆で黒いポチが真中についている南部特産の豆)、インゲンのソテー、グリーン(ほうれん草のようでちょっとからみのある菜っ葉)のソテー、フライドオクラ(揚げたおくら)、マッシュポテト、ライス、ズキーニやイエロースクワッシュ(瓜)のソテー、にんじんのグラッセなどなど。それにコーンブレッドとスウィートロールがつきます。デザートは3口くらいのコンポートにブレッドプデイングやピーチコブラやチョコレートムース。値段はチップもいれて約10ドル。 食べたいだけ食べられるので意志を強くして行かなくてはいけません。私は特別な時にしか行きません。多分年4,5回くらいでしょうか。とても美味しいレストランだから本当に特別な所としておきたいのです。ではまた。

2001 7/08

第28回  Wilsonの店

ウィルソンのお店は私のお気に入りのお店の一つです。昔の荒物屋さんのままのデイスプレイを今も守っており、店のドアをくぐるとなんかタイムスリップしたような気持ちになります。独特のにおいも漂っています。くぎやボルト、ナットなどの小物が木枠で囲まれたテーブルに大雑把に並べられて秤売りされています。また大工用具、園芸用具、ブリキのたらい、キャンプ用のホウロウの食器、ダイナーで使うような台所用品などもいろいろあって見ていてあきません。お店を開業したウィルソンさんは何年か前に亡くなって息子さんが継いでいます。

昔の写真を見ると、このウィルソンさんのお店の周りには中国人がやっていた八百屋さん、ジュウイッシュの経営する靴屋さんと家族経営のお店が並んでいて、とてもにぎやかな通りだったようです。今はモールがちょっとはずれにできて大型経営で安く商品が手にはいるし、便利なこともありこの Wilsonの店 のあたりは今ちょっと寂しくなりましたが、新しく選ばれた若いメイヤー(30代)がダウンタウンの通りに昔の活気を呼び戻す何かいい計画するのではないかと今みんなで期待しています。ではまた。

2001 7/09

第29回 朝のお月様

朝、空にお月様が見えると日本にいる兄の家族や友達のことを思います。
アメリカの夏時間は日本と14時間(冬は15時間日本が進んでいる)差があり、私の見ているお月様をもしかしたらみんなも今見ているかもしれないと思うからです。地球の反対側にいるお互いが同じお月様を見ていると思うだけでなんともいえない気分になるものです。今ごろ彼らは何をしているだろうかという思いがちょっと進んで、懐かしい思いがよみがえってくるときもあります。

人間が月に降り立ったということはすごいことですが(もう随分昔の話ですね)、一方であまりいろいろなことが究明されてしまうと想像の余地が少しずつ狭まってきてしまうなぁとちょっと寂しいような気持ちにもなります。想像は夢や期待や願いやわくわくする思いを生んでくれることですから。

2001 7/10

第30回 BEATLES

また虫の話になります。
"ビートルズ" ビートルの仲間にはそれこそいろいろいますが、今日は実に珍しいビートルをブルーベリーの小枝で見ました。 5,6ミリの体調で平べったい栗のようなかたちできれいな薄緑色をしていて背中の真中に一つ目小僧の目のような模様がでーんとついていました。 虫の本にはのっていませんでした。 新種発見なのでしょうか!

先日はひっくり返って困っていたクワガタを救い出し、鳥の水飲み場に落ちてあがいていたコガネムシを助け出し、くもの巣にかかっていた名も知らぬビートルを救ったり(蜘蛛にとっても死活問題ですが)となにかと緊急事態にぶつかります。 昆虫採集は子供も大人も趣味でやっている人が大勢いますが、虫の寿命はとても短いもの、自然のなかで彼らの一生を終わらせてあげたいものだと私はどうしても思うのです。ではまた。

2001 7/11